花粉を知識を得て花粉症対策!花粉飛散量と天気の関係とは?

天気・防災

こんにちは。とりりんです。

花粉の飛散量は前年の夏の気温によって増減すると言われています。

今回はその理由は何故なのか、そして実際に花粉飛散量は気温によって変わるのかを確かめました。

特にこのような方には読んでいただきたいです!

  • 天気に興味がある方
  • 花粉症の方
  • 分析好きな方
  • この話題に興味を持った方

最後までご覧いただけると嬉しいです!

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花粉飛散量と気温の関係

花粉とは種子植物の雄しべから出る粉のことで、スギ花粉やヒノキ花粉が代表例として挙げられます。

花粉は春に大量に飛散し、人々を苦しめる花粉症の原因になります。

その飛散量も年ごとに違いがあり、多い年や少ない年があります

その違いの1つとして、夏の気温が30度以上と高く、日照時間が多いと雄花の花芽が多く作られると言われています。

言い換えると、その年の花粉飛散量と前年の夏の気温は大きく関係しているのです。

これが本当なら、夏に気温が高い日が続いたら、来年の花粉量は多いんだな、嫌だな〜と予想できるのです。

では、実際に確かめてみましょう。

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使用データ・手法

使用データ

今回は、花粉のデータとして東京都福祉保健局から東京都の12地点における2005年から2020年までのスギ・ヒノキの合計値を用いました。

花粉飛散量の対象地点は、千代田区、葛飾区、杉並区、北区、大田区、青梅市、八王子市、多摩市、町田市、立川市、府中市、小平市となっています。

また、天気のデータとして気象庁から東京都における2004年から2020年までの気温(平均・最高・最低)と降水量を使用しました。

手法

今回はざっくり関連を調べるために、花粉飛散量の比較対象として8月の天気指標の月平均値を用いました。

相関係数などは計算せず、グラフからそれぞれの変動を読み取ります。

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結果

各地点における花粉飛散量と天気を比較した結果を下図に示します。

何となく花粉が多そうな位置順に並べてみました。

各グラフは、その地点における花粉飛散量、東京における最高気温平均気温最低気温10倍した降水量(花粉飛散量の軸で示したため)を示しています。

図が多すぎる!という話ですが、まずグラフごとに花粉飛散量の多い年と少ない年を確認してみましょう。

そうすると、大体どの地点でも2005, 2011, 2013, 2018年に飛散量が多くなっていることが読み取れます。

そのため、場所が異なっていても年ごとのパターンとしては明瞭な違いが出ていないことがわかります。

そして地点ごとの違いとしては、山がちな場所では花粉飛散量がかなり多く、都心部では比較的少ないことがわかります。

これは直感的な予想と一致しますね。

では、天気の要素と比較しながらもう少し深掘りしましょう。

今回注目したかった年ごとの変化は変わらないということでどのグラフを見ても良いですが、飛散量の変化が最も目で見てわかる青梅がおすすめです。


おさらいですが、花粉飛散量は前年の夏の天気が関係するというお話でした。

そのため、花粉の多い年の前年は、他の年と比べて気温が高くなっているかどうかを見ていきます。

もう一度、青梅のグラフを貼っておきますね。

まず、花粉飛散量が多い2008, 2011年に着目しましょう。

それらの前年にあたる2007, 2010年は他の年と比べて、気温が高くなっている様子が見えます。

しかし、2005, 2018年の花粉飛散量について見てみると、その前年の気温は高くなってませんよね。

また、2013, 14, 18, 19年は、花粉飛散量が多かった2012年の前年にあたる2011年の最高気温と同水準ですが、花粉飛散量は増加していません。

平均気温や最低気温が関係してる?とか思いますが、低くなっていても18年の飛散量は多いからなぁ。。。

全く触れなかった降水量も、降水量が少ない翌年に増えているような気がしますが、18年の飛散量増加の説明は難しそうですね。

以上より、今回の調査では夏の気温とそこまで関係があるのかは疑問という結果になりました。

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考察

今回良い結果が得られなかった原因は複数あると思います。

それぞれについて見ていきましょう。

日照時間が大切?

今回は、降水量を使っていたため、日照時間は不要だと思い、データに含みませんでした。

ただ、降水量は完全に日照時間と合致しません

降水量は不一致なところもありましたが、ボチボチの関係性が見えていたので、日照時間と比較すると良い関係性が出るような気もしています。

8月のみで判断すべきでない

今回比較した8月の天気が不適切である可能性があります。

ここで考えられるのは、気温が高くなることではなく、気温が高い状態がどれだけ続くかが大切だと推測されます。

即ち、8月だけ気温が高くても意味がなく、残暑が続き、暑い時期が継続することが重要である可能性があります。

この点については、別途解析する必要があります。

風向や風速が考慮されていない

今回の結果は、風を全く考慮していません。

そこで、東京にはどの方角から花粉がやってきやすいかを考えてみましょう。

直感的には山が多い場所、、、西からだと考えられます。

そのため、東や南風が多くなる年は、当然東京へ花粉が飛んできにくくなります。

要するに、花粉が飛散するポテンシャルが高くなっていても、飛散する時期に花粉が飛んできやすい風が吹いていなければ意味がありません

よって、飛散場所から遠い場所には飛んでこない可能性も高いと考えられます。

風データについては扱いがめんどくさいので、この調査をするかはわかりません。

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そもそも花粉飛散量と天気は関係ない

最後に、そもそも花粉飛散量と夏の天気は関係ない説です。

しかし、前提条件とする気温によって花芽が成長するという話は理論的に整合的であるため、これを否定することはなんだかなぁと。。。

とはいえ、上記2つで結果が出なければ、関係ないと言わざるを得ないような気がしています。

まとめ

花粉と天気の関係についてお話しました。

あまり良い結果は得られませんでしたが、もう少し詰めて良い結果を報告できるよう頑張ります。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

花粉と黄砂の関係についてもご覧ください!

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